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動くガンダム実現方法の検討

ベースロボットはKHR-3HV にほぼ決めましたが、今回はどうやってガンダム化していくかについてお話します。

参考)ベース機体(ロボット)の選定

まず、KHR-3HVを使ってガンダムを作るにあたり、どうしても実現したいのが、足を長くすること。KHR-3HVは見た目ではそれほど短足には見えないのですが、それは腰の部分まで足に見えるからのようです。実際に腰部分の装甲をつけてみると、今どきのガンダム像と比較して、かなりの短足になってしまうことがわかりました。
また、KHR-3HVで使用されているサーボモータは調査した結果、近藤科学で扱っているもののなかではサイズと形状とパワーのバランスが最も良いことがわかり、このモーター”KRS-2552″の使用は外せません。そしてこのモーターを使ったとしても果たしてガンダムのようなスリムな足にすることができるのか、大きな懸念事項です。

そのためにどうするかを調査検討し、ひとつの答えに行き着きました。

まず、足を長くするためにはKHR-3HVの足の部分のアルミ板パーツを自作しなくてはなりません。当然プラ板とは違うので、自分で切り出すことはできません(そんな工作機械は持っていません)。よって自分でパーツ形状を設計して、その後は加工サービスを請け負ってくれる業者さんにお願いしなければなりません。例によってネットを使ってそういう業者さんを探します。すると、なんということでしょう!KHR-3HV の発売元の近藤科学が運営するロボットサービスショップで加工をやってくれるそうです。

ROBOSPOT
ご利用案内 → 切削サービス

さすが、ユーザーによるカスタマイズを前提としたKHR-3HV を販売しているだけありますね。これで、足の内部フレーム長さを延長させる目処が立ちました。

次に、果たしてガンプラのようなスリムな足が実現可能なのかを確認する方法ですが、これは延長した足フレーム全体の図面を引いてみて、さらにそれを骨として周りに装甲を貼り付けしてみて検証するしかないです。私の感じ方の問題ですので。

ちょっと話がそれますが、今回のGLC企画ではひとつ新しい試みを追加したいと思っています。ガンダムの装甲をどうやって作り込むかですが、5年前ぐらいから話題となっている3Dプリンタを使ってみてはどうかと。

正直なところ私は
プラ板の切り出し⇨貼り付け⇨整形
の「繰り返し作業」が面倒で好きではありません。スクラッチしていると同じ形の部品を複数作らないといけない時があるじゃないですか。一回目の作成は好奇心があるので大丈夫なんですけど、二回目以降は結果の分かっている作業なので面倒になってしまうんですよね。他にも、

  • 今回は本家であるGundam Global Challengeのリミットである2019年の前には完成させておきたい。
  • プラ板やパテによる整形・製作ではロボットのハードなアクションに耐えられない可能性もある。簡単に”パキッ”と壊れては困ります。
  • ハードなアクションによりパーツの損傷があったときに替えの部品を簡単に製造したい。
  • 静態展示用ではなく、動く&歩くガンダムなので、当然軽量化は考えなければならないし、左右の重心バランスを取る、つまり、右半身と左半身の重さを全く同じにする必要がある。

などの課題があります。これらを払拭するため、3Dプリンタの使用は打ってつけというわけです。
3Dプリンタで造形するには、元となる3Dデータの作成も必要です。3Dデータの作成のためには3D-CADを使います。3Dプリンタの選定と3Dデータの作成方法についてはまた後で詳細を説明しますね。

参考)3Dプリンタ(サービス)の選定

参考)3D-CADの選定

話を元に戻します。

KHR-3HV をベースにしてガンダムのスリムな足が実現できるかについては、3D-CADを使って検証することとします。

 

長くなりましたがここらでまとめます。


[お題] どうやってKHR-3HV をベースにガンダムを作り上げるのか?

=> 以下の手順で実行します。

  1. KHR-3HV を長足化する(改造用の新規アルミパーツは3D-CADで設計し、ROBOSPOTで製造を行ってもらう)
  2. KHR-3HVをベースフレームとしたガンダムの装甲を3D-CADを使って設計する。
  3. 3D-CADで作った各装甲の設計データを高精度3Dプリンタを持っている業者に送り、造形してもらう。
  4. 造形してもらったパーツを塗装し、ベースフレームに組込み&貼付けする。
  5. お好みのガンダムアクションをKHR-3HVの付属ソフトHTH4を使ってPC上で設計する。

 

以上となります。

動くガンダムに何をさせる?~ロボッ​トにできる事~

ここでは、近年の市販ホビーロボットを使って何をさせることができるのか、確認していきます。

まずガンダムにやらせたいことは、歩くこと。欲を言えば、人間が歩くように歩くガンダムです。アシモのように腰を落として、いかにも重心を気にしながら歩いているのはガンダムの動きではありません。

”ホビーロボット”、”人間のように歩く”、”KHR-3HV”あたりのキーワードで検索してみると、下記のサイトや動画にたどりつきました。

AI & Robot (動画)
使用ロボット:KHR-3HV
マイコンボード:自作

Dr.Guero様のサイト。C言語でプログラミングしているそうです。自転車乗ったり、綱渡りしたり、踊ったり全くもってアメージングですね!

V-Sido developer (動画)
使用ロボット:GR-001
マイコンボード:V-sido connect
OS:V-sido OS

アスラテック株式会社様が運営しているサイト。KHR-3HV は使用していませんがこちらも素晴らしい開発です。事前に入力しておいたプログラムを再生するのではなく、リアルタイムにロボットに対して命令可能で、リアルタイムにバランスをとっているとのこと。もはやどのような仕組みで動かしているのか理解を超えていますが、このままいくと鉄人の製作も夢では無さそう?

ろぼGーのブログ (動画)

Go simulation という物理演算ソフトを使ってモーションデータを作成しているようですが、とりあえず、①②のような専用コントロールボードや専用OS、プログラミングスキルがなくても、最終的にKHR-3HVの既成システムだけで歩行させることができているようです。

ここでお断りしておきますが、私はある程度の電気工作の知識はありますが、ロボット工学を専攻していた訳でもないですし、プログラミングもド素人です。専門スキルが必要そうな①②だけならいきなり挫折するところでしたが、③ろぼGーのブログ様に救われました。ロボット素人でもなんとかすることが出来そうな可能性を感じます。

実際にガンダムを人の如く歩かせることが出来るのかは未知数ですが、ここから先は実物で試さないとわからないことなので、事前検討としてはここまでにします。また歩行がどうにかできれば、その他のガンダムアクションはどうとでも出来そう(※飛ぶを除く)なので、次の検討にコマに進めていくことにします。


しかしアシモが発表されて10年以上たちましたが、ホビーロボットでもここまで出来るようになっていたのですね。なんとか人のように歩くガンダムを実現したいものです。

ベース機体(ロボット)の選定

動くガンダムを作るといっても、ロボット製作は未経験なので、まずは市販ロボットの市場調査から始めます。

幾つかのキーワードでググってみましたが、結果ROBO-ONEホームページの公認ロボットの中から選ぶのがよさそうです。
(しかし、ホビーロボットといっても値段が数万~20万円のレンジであり予想より遥かに高い。購入に躊躇しそう。。)

パッと見で、装甲を貼り付けてガンダムにできそうなスリム体型は近藤科学のKHR-3HVですね。

KHR-3HV をターゲットにしてさらに調べます。

  • KHR-3HV初披露の記事にて近藤科学の近藤社長が、本機はユーザーに自由にカスタマイズしてもらえるよう、スリムに設計しているという記事を発見。フルガンダムも夢じゃないとのコメントあり。
  • アキバのロボショップの店員さんに装甲を自作して戦わせるのに向いている市販ロボットは何かを聞いてみたところ、KHR-3HVがよいのではないかとの回答あり。
  • ネット検索でヒットする二足歩行ロボットはKHR-3HV関係が多いように思われる(つまり、設計の際に参考ネタが多いということ)

以上の理由により、ベース機体はKHR-3HV とすることを仮決定しました。

さらにこれから、実際問題としてガンダム化が可能なのかをシミュレーションしていきたいと思います。

因みに、ガンプラをベースにすることも考えはしました。ですが、人並みの二足歩行をさせることが目標の一つとなっており、関節動作の精密性が求められます。ガンプラを削りだしてサーボモータを埋め込むという手法は、精密性が確保できない可能性が高いです。
また調査の過程でロボットを動かすには、前述のとおり関節部にサーボモーターというモーターを組み込む必要があることが分かっており、モーターのサイズを考えると、40cm以上の身長が必要そうです。そうなると機体重量もかさむため、ガンプラベースでは強度が保てないと判断しました。転倒しただけで関節が外れるのは避けたかったので。
よってロボットバトルも可能な市販の二足歩行ロボットのフレームを採用するのが最善策との結論に至りました。

プロフィール~GLC開始まで

マノジと申します。Zガンダム世代のアラフォーです。ガンプラは兄の影響で小学1年生ぐらいから作り始め、稚拙ながら改造や塗装も行い日々スキルアップに励んでいました。しかしながら90年代半ば、MGという超ハイクオリティなガンプラが出たあたりで、「改造して自分だけのカッコいいガンダムを作る」というガンプラ作成へのモチベーションが下がってしまい、次第に他の趣味に没頭するようになっておりました。

ZZ

これは、中3ぐらいのときに1年半かけて作り上げた1/144 ZZガンダムです。
ベースは旧HG(HGUCでないやつ)で、一応、説明書に書かれた絵を見本としたVer.Kaで、変形合体も可能です。HGオリジナルと比較していただけると幸いです。細部は雑だし、塗装も初めてエアーブラシ使ってみましたレベルなので完成度は全然ですが、魂を込めた一品で今も大事に保管しております。

そうこうしているうちに、ガンプラテクノロジ―は進化を重ね、気づいた頃にはGBWCのような世界大会まで開催されるようになっていました。トップモデラーさん達のクオリティと情熱は、完全に私の手の届かないレベルになっていたのです。

そんな私が本企画を志すことになったきっかけは、言わずとしれた(?)あの日。
2014年7月9日。ガンダムGLOBAL CHALLENGEの発表です。
さすが富野大先生ですよね。。18mのガンダムを動かそうだなんて。私の感想は、「冗談でしょ?5,6年後に歩かすなんて無理だよ。。」

補足)ガンダムGLOBAL CHALLENGE上は「歩かす」とは言っておらず、「動かす」プロジェクトです。

そりゃそう思いません??何百メートルのタワーが建っているんだからお台場の18mの立像が作れるというところまでは理解できましたが、今回は「動く」です。移動する巨大建造物なんていまだかつて見たことはありません。オールドタイプの私には正気の沙汰とは思えませんでしたが、全世界の叡智が集まれば二足歩行とはいかないにしてもそれに近い何かができるのかもしれませんね。(ワクワクしながら今後の同行をチェックしていきたいと思います)

でもその時でした。
日ごろから何か新しくてワクワクできることがないか?と考えていた私に、一つのアイデアが降りてきました。「18mガンダムを動かす以前に、今現在、動くガンダムなんて存在していないんじゃないか」と。「まずはそっちが順番的に先にあるべき。テレビでホビーロボットが戦ったりしているのは見たことがあるので、技術的には可能だけどバンダイさんが本気になっていないだけなんだろう。」と考えて、ネットで調べてみることに。

すると、ホビーロボットに装甲をつけてガンダムを作っている方々は何人かいましたが、私の理想とするスタイルを実現できているガンダムや、アニメさながらの動きができていると思えるものはありませんでした。私のイメージするところはガンプラクオリティの実写版ガンダムです。

そこで、本当に私に作ることができるのか?さらに細かく調査・検討をすすめることにしたのでした。

 

2016.05.19追記

2015年のガンダムEXPOでは動くガンプラ試作品の展示があったようですね。発売予定とかはなく、参考展示だったみたいですが。やはり21世紀になって15年も経っているのですから、そろそろ動くガンプラを発売させる頃ですよね〜。その前にコッチの企画を達成させねば・・・

“ガンダム ローカルチャレンジ(GLC) “とは


このブログを簡単に説明します。

まず初めに、
本ブログはGundam Global Challenge(以下GGC)とは全く関係ありません。つまり、非公式でございます。ですが、GGCにインスピレーションを受け、ローカルな活動として”動くガンダム”を作ってみようという企画です。

GGCのような、一握りの天才やニュータイプを集めて実物大のガンダムを動かすという究極の夢に挑戦することとは対極の思想を掲げ、、その辺にいるオールドタイプが、まずはガンプラのような模型サイズのガンダムタイプロボットを動かし、ガンダムが自ら「歩く」「戦う」「翔ぶ(これは相当ハードルが高いですが)」という、頑張れば何とかできるんじゃないか?という夢に挑戦する企画を展開・報告していくブログです。ただ動くガンダムを作るというだけでは新規性に欠けるので、ガンプラのようなカッコよさやアニメさながらの動きを追求出来たらと考えています。

 

IMG_0569

これは設計途中のロボットの内部フレーム。

あえて言わせてもらおう!”GLCフレーム”であると!!(笑)